- クールダウン減少はプレシーズンにスキルヘイストにリワークされる
- スキルヘイストによってチャンピオンの強くなり方が直線的になる
- クールダウン減少の制限が無くなるので新しいビルドが生まれる可能性がある
今年のプレシーズンはアイテムシステム全体のリワーク
もうすぐシーズン10が終わります。lolはシーズンが変わることに大きな変更が加わりますが、今年のプレシーズンはアイテムの大きな変更が入ります。ミシックアイテムという新しい概念や、既存のアイテムも削除や変更などが予定されています。そのうちの大きな変更のうちの一つとして、クールダウン減少というステータスがスキルヘイストに変わるというものがあります。ちなみに英語ではAbility Hasteと書きます。新しいステータスということで、全てのロール、全てのチャンピオンにかかわる変更です。そこでこの記事ではスキルヘイストとは何か、なぜクールダウン減少からリワークされるのかを解説していきます。
クールダウン現象はなぜリワークされる必要があったのか?
クールダウン減少の特徴として、このステータスを積んでいった場合、序盤はこの効果が薄く、このステータスを積めば積むほど急激に効果が強くなるという特徴があります。別の表現をすると、チャンピオンの強くなり方が直線的ではないということが出来ます。具体的に確認するために、素のクールダウンが10秒のスキルが、クールダウン減少を積むことで、どれくらいスキルを回すことができるのかについて以下の表にまとめました。
CDR(%) | 0 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 | 100 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CD(s) | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0(?) |
使える回数 | 1.00 | 1.11 | 1.25 | 1.43 | 1.67 | 2.00 | 2.50 | 3.33 | 5.00 | 10.0 | ? |
上の表はクールダウン減少がそれぞれの値になった時のクールダウンの秒数と、元のクールダウンの時間の間に何回スキルが使えるかというようになっています。クールダウン減少が50%になれば5秒に1回スキルが使えるので、クールダウン減少が0%の時と比べて同じ時間に2倍のスキルが使えることになります。実際のゲームでは、クールダウン減少は45%までしか効果がありません。しかし、クールダウン減少の問題点を分かりやすくするためにそれ以上の場合を表に加え、さらに議論の対象にしていきます。
まず、確認したいことが、クールダウン減少はアイテムによって得られるが、アイテムは常に同じ値段だ、ということです。つまりクールダウン減少が0%の時から10%にする時と30%から40%にする時、(ゲーム内では出来ないものの)クールダウン減少が50%から60%にする時に必要なコストは基本的には同じです。
クールダウン減少が0%から10%になるとスキルを使える回数は同じ時間の間に約0.1回増えます。しかし、クールダウン減少が50%から60%になると同じ時間にスキルを使える回数は2回から2.5回になり、スキルは使える回数の増加量は0.5回です。これが、クールダウン減少の問題点です。つまり、同じだけのクールダウン減少を増やしても(=同じだけのコストをかけても)、増加前にどれだけのクールダウン減少があったかで効果量が違ってきます。特に、数値が大きくなればなるほど効果量が大きくなります。これが、チャンピオンの成長が曲線的という意味です。また、クールダウン減少は45%という制限があった理由です。
これを解決するために導入されるのがスキルヘイストです。 スキルヘイストに関して先ほどのクールダウン現象と同じような表を作ると以下のようになります。
スキルヘイスト | 0 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 | 100 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CD(s) | 10.00 | 9.09 | 8.33 | 7.69 | 7.14 | 6.67 | 6.25 | 5.88 | 5.56 | 5.26 | 5.00 |
使える回数 | 1.0 | 1.1 | 1.2 | 1.3 | 1.4 | 1.5 | 1.6 | 1.7 | 1.8 | 1.9 | 2.0 |
スキルヘイストが10の場合は、スキルヘイストが0の場合に比べて同じ時間内にスキルを使える頻度が10%多くなります。スキルヘイストが100なら使える頻度が100%増加つまり2倍使えるようになります。スキルヘイストが10増えると常に同じ(0.1回)だけスキルの使える頻度が上がっていきます。これがチャンピオンの成長が直線的、という意味です。この計算方法にすることで、スキルヘイストにはクールダウン減少の45%制限のようなものを作る必要が無くなりました。この表にはありませんが、これ以上にスキルヘイストを積むことも可能です。
スキルヘイストが実装されるとどうなるか
クールダウン減少10%とスキルヘイスト10を比べたとき、よりスキルを使えるのはクールダウン減少10%です。これはある意味実質的なナーフに見えるかもしれません。しかし、今回はアイテム全体に大規模なリワークがされます。すでにPBEサーバーでテスト中で、既存のアイテムも数字が変更されるので、アイテムごとにバフとナーフが色々あると予想しています。
スキルヘイストはクールダウン減少の最大45%までという制限がないので、スキルをひたすら回すビルド、つまりスキルヘイストを積みまくるビルドが新しく出現するかもしれません。通常、スキルでダメージを出そうと思ったら攻撃力や魔力もバランスよく上げる必要がありますが、アイテムでスケールしないスキルや、数字の部分ではない効果が強いスキルを持つチャンピオンはもしかしたら新しいビルドが出てくるかもしれません。
まとめ
今回はスキルヘイストについて解説しました。そもそも今回のプレシーズンでは、ミシックアイテムやレジェンダリーアイテムなどかなりガラリと変わるので、メタが大きく変わりそうです。私はメイジ系チャンピオンが好きなので、早くスキルヘイストを積みまくったビルドで遊びたいです。
それでは次の記事で。